2015年04月07日

餃子の夕べ

2015年4月9日


「秋深し」のメルボルン。世界ではいろいろなことが起きているが、ここベルグレーブでは、とある晩秋の夕べ、日系家族が集まり、せっせと餃子を作って食べたのだった。4家族、親8名、子ども9名、総勢17名だったが、各家族平均90個程度の餃子を作ったので、全部で400個くらいできた。(もしかしたら、もっとあったかもしれない。)

オーストラリアにあっても、子どもは餃子が大好きである。もちろん、日本のように手軽にスーパーのお惣菜売り場や「餃子の王将」で餃子を買ってくる訳にいかないから、ひたすら自分達で作るのである。

ロシュ.jpeg

我が家では、餃子を割にしょっちゅう作る。息子鈴吾郎の好物であるからだ。鈴吾郎の好物は、スキヤキ、焼き肉、ピザ、スパゲッティミートソース(オーストラリアでは、スパゲッティ・ボロネーズと呼ぶが、さらに「スパグボロ」と短縮する )、それから餃子である。これらを繰り返していれば、鈴吾郎はハッピーなのだ。

その鈴吾郎が待ちこがれているのが「餃子パーティー」である。これは数年前に始まった「行事」だが、私の主催する「メルボルンこども文庫」に参加している2、3の料理好き家族があるとき集まって「餃子をたくさん作って、子どもたちに思い切り食べさせてやろうじゃないの」ということになって始まった。子どもをダシにした飲み会、というだけのことだが。

そんなことで今年は4、5回目だと思うが、餃子パーティは秋の復活祭休みの行事になりつつある。この時期になると、鈴吾郎も「餃子パーティーの季節だな」と言い出すのだ。

毎回出席メンバーは少しずつ違うのだが、いつも必ず張り切って登場するのは韓国人のお父さんフンさんである。フンさんは本職がホテルのケーキ職人だけあって、餃子なんかはお手のものだ。「韓国のギョウージャは、モヤシが入っていてシャキシャキ美味しいのよ」などと言いながら、おいしい餃子を山ほど作ってくる。奥さんのマユミさんはベジタリアンだから、愛妻家のフンさんは家ではなるべく菜食に徹している。だから、餃子パーティとかバーベキューの集まりがあると、肉を思い切り食べられるから大張り切りなのだ。

ぎょーざたくさん.jpeg

それから今回は、スリランカ系オーストラリア人のお父さんロシュさんも登場した。ロシュさんは、何年か前に、文庫でやっているキャンプの「カレーの夕べ」に颯爽とデビューした。ロシュさんのご両親は予約制カレーレストランを経営する。だから、さぞ美味しい「スリランカ野菜カレー」を食べられるとみんなは期待したのだった。ところが、そのときロシュさんは,何と日本のハウスジャワカレーで普通の「和風カレー」を作って男を下げたのだった。「ロシュさん、何でそんなカレー作るのよ?」とみなに聞かれたが、ロシュさんは頭をかきかき、「いやあ、子どもが普通のカレーが良いって言うから…」と答えた。

だから、今回もロシュさんの餃子には期待してなかったのだが、どうしてどうして、インド風キヌア入り野菜餃子は、スパイスのひねりも効いていて美味しかった。(奥さんのジュンさんの力作だったようですが)。

我が家の餃子はというと、「キャベツと白菜入り豚肉餃子」で、餃子としては普通の、ストレートの味。それから、女房のチャコは、トーフ入り野菜餃子を作った。フンさん曰く、「日本人の作るギョウージャは生姜の味がするね。韓国人のつくるギョウージャはニンニクの味」。確かに、僕のも女房のも、たくさんショウガをすって入れたから、そう言える。

餃子を焼くのもフンさんの仕事。三百個の餃子を焼くのもちっとも大変じゃない。鼻歌混じりで、ビールをぐびぐび飲みながらフンさんは、焼けた餃子をつまみ食いしながら焼いて、楽しくてしょうがないという風である。

僕も、フンさんの横で、餃子をつまみ食いしながら、ビールを飲む。ビールも、ビクトリア・ビターとか、フォスターとか、そういう安いビールじゃなくて、こう言う時は、この頃出回るようになったマイクロ・ブルワリー系の極上ビールを飲むのである。だから、いくらでも飲めちゃう。

さて、こんがり焼けた餃子は、先ず子どもたちに食べさす。 ムカイさんの奥さんのヒロコさんが山盛りの餃子をテーブルに運ぶと、待ち構えていた子供達が、「わああ!」と言いながら、いっせいに箸でつつく。すると、2、30個の餃子が一瞬でなくなる。「まるでアリ地獄!」とヒロコさん。

あり地獄子ども.jpeg

9人のアリ地獄は、200個ばかりの餃子をあっと言う間に食べてしまう。息子の鈴吾郎は、ほんの15分で「俺、23個食った」とゲップをしている。子どもたちは食べるだけ食べると、外に遊びに行ってしまった。

やっと、静かになったので親達は、ゆっくりといろいろな餃子を味わいつつ、歓談。飲み食いしながらの話題は、 必然的に、子どもの教育(ここに来ている家族は、全員シュタイナー学校に子どもをやっている)、教師の噂、子どもの国籍の選択といった真面目な話題から始まり、やがて、 政治とか オーストラリア人の批判、日本人の批判、北朝鮮と韓国の歴史、 麻薬、アルコール中毒、密輸など、段々ディープな話題に発展していく。

焼けた餃子.jpeg

しかし、あくまで復活祭の清くてさっぱりした近所付き合いだから、遊び疲れてお腹がいっぱいになった子ども達が、「眠いよう、もううちに帰るよう!」と言い出せば、親達はお皿を洗って、さっさと帰り支度を始めるという潔さだ。

こうして、今年の餃子パーティも無事に終了した。「やっぱ、フンさんの肉がいっぱい入ったギョーザが一番だったなあ。また食べたいなあ!」と、鈴吾郎は、早くも来年の餃子パーティーに思いを馳せている。

posted by てったくん at 20:14| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
ぎょーざが大きい(; Д)゚ ゚
Posted by みっきい♪ at 2015年04月15日 22:33
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/117213997
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック